クルルマークのお砂糖

伊藤忠製糖株式会社

砂糖の7つの特性

砂糖は、「甘くする」以外にも様々な特性があります。
すでに実践されていることも多いかもしれませんが、 砂糖を使う
理由をご説明します。

1.防腐効果力/羊羹・ジャムなど、食品の腐敗を防ぐ
カビや細菌などの微生物は、水がないと増殖できません。ジャムや羊羹などのような砂糖をたくさん使った食品が腐りにくいのは、砂糖が食品の水分をかかえこみ、微生物がその水分を利用しにくくなるからです。
2.やわらか力/タンパク質と水分を結び付けて肉をやわらかく
ビーフシチューやカレーなどの肉料理の下ごしらえの際に、肉にあらかじめ砂糖をもみ込んでおくと、肉がやわらかくなります。それは、砂糖の「水に溶けやすく水と結びつきやすい」という性質によるものです。肉の組織の間に入り込んだ砂糖が水分をひきつけ、タンパク質の一種「コラーゲン」と水が結びつくのを助けるのです。
3.泡立ちの保持力/ホイップクリームやメレンゲの泡立ちを保つ
メレンゲやホイップクリーム、アイスクリーム、マシュマロなどは、卵白を泡立て、その泡を固定してつくります。その際に砂糖をたっぷり入れると、泡を形成する卵白のタンパク質の水分を砂糖がかかえ込み、泡が安定するので、泡立ちがよくなり、泡同士のくっつきを抑えてきめ細かな状態を保つことができます。
4.発酵促進力/発酵を活発にしてパンをふっくらさせる

パンをつくる際には、酵母(イースト)を使います。それは、糖質の発酵によってできる炭酸ガスで生地を膨らませるためです。酵母(イースト)は糖質を栄養にして発酵し、炭酸ガスとアルコールを生成します。この炭酸ガスを小麦粉がとじこめてパンが膨らむのです。

しかし、小麦粉には酵母が利用できる糖質が少ないので、発酵源としては不十分です。そこで、砂糖を加えると酵母の働きが活発になり、それによって発生する炭酸ガスで生地がほどよく膨らみ、ふっくらと仕上がります。また、シャンペンは、まずぶどう果汁を発酵させてぶどう酒を作ってビン詰めにし、さらに二次発酵して発泡性を持たせますが、この時に砂糖を加えると酵母の働きが再び活発になり、炭酸ガスの発生により開封時に快音が出るようになります。

5.食品の造形力/口あたりを良く、ボリューム感UP
調理や食品加工の際に砂糖を加えることにより、食感や形態など、その食品の物性を変えることができます。これは砂糖の造形効果と呼んでいます。例えば、小麦粉の生地は練り込まれた砂糖の比率によって、生地の硬さや粘りが決まります。
一方、砂糖液は煮詰める温度によって物性が変わるので、組み合わせた材料は同じでも、全く違う食感を持つ食品となります。菓子類をつくる際は、この効果を大いに利用します。スポンジケーキでは、気泡を安定させ一定の体積に保つことができますし、マシュマロやアイスクリーム、ヌガーなどのように気泡を取り込みボリュームを出すこともできるのです。
6.デンプンの老化防止力/すし飯をしっとりおいしく保つ

砂糖には、デンプンをしっとりと、やわらかく保つ働きがあります。デンプンは、加熱加工をすると糊化状態になり、それを放置すると粘り気が低くなり、透明度がなくなります。このような変化を老化と呼んでいます。ご飯や餅などを放置すると、次第に粘りを失い固くなってしまいますが、これは老化によるものです。

ところが、糊化状態のデンプンに砂糖を加えると、砂糖の親水性によってデンプン分子のすき間から水を奪い、糊化状態を保つことができます。飴や羊羹、餅菓子、すし飯などが固くならないのは、このためです。砂糖には、ご飯やパン、餅などのデンプン食品をしっとりおいしく保つ働きがあるのです。

7.タンパク質の熱凝固性改善力/プリンをやわらかく、なめらかな口あたりに
タンパク質は、加熱によって固まりやすい性質があります。卵の白身が加熱に白く固まる現象が代表的ですが、この現象を熱凝固性といいます。
砂糖には、このタンパク質の熱凝固を左右する力があります。卵液に砂糖を加えると凝固温度は上昇し、固まりにくくなります。カスタードプリンなどをつくる際も、砂糖を加えることで卵や牛乳の凝固温度が高くなり、よりやわらかでなめらかな口あたりになります。

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